灰色の世界〜発達障害を学ぶ〜

発達障害の世界の見え方を綴ります。ADHD/注意欠陥多動性障害/ASD/アスペルガー障害/APD/聴覚情報処理障害/アレキシサイミア/失感情症/左右盲/LGBT/トランスジェンダー/MtX/Xジェンダー

発達障害は「強み」

1.発達障害をポジティブに捉える

 発達障害は「生きにくさ」が話題に上がりネガティブに捉えている人も多いと思います。精神的に病む人が多いのも事実。しかしこれは「普通の人」と脳の情報処理や行動原理が異なる故に起こるギャップで「極端な個性」という捉え方もできます。

特に日本では「郷にいれば剛に従え」「暗黙のルール」など「察する文化」なのでギャップがより顕著な社会です。個人的な考えですが、発達障害の人は剛に入らず、破天荒に生きた方がより自然体な気がします。

 

2.発達障害はチート

 発達障害の中でもADHDASDを併発している方はクリエイティブな才能を秘めており、スタイルがハマれば無双する可能性を秘めています。各障害をポジティブな捉え方として下記します。

 

3.ADHD(注意欠陥・多動性障害)

・頭の中が過活動複数の思考が常に巡っている

・やらずにはいられない行動力の源泉

・気が散りやすいアンテナを張っている

・おしゃべりディスカッション好き

・飽きっぽい新し物好き

・忘れっぽい失敗を悔やまない

 

4.ASDアスペルガー障害)

・察する事が苦手正直に発言する

・ 感覚過敏人よりも観察力、気づく能力がある

・興味関心の偏り好きな分野の知識や学習深度が深い。

 

5.個の中の多様性

 これらは新規事業、研究開発、発明などの分野では非常に有能さを発揮します。特にASDの「知識の収集能力」とADHDの「飽きっぽさ」が併発すると、様々な知識を集めては飽きるを繰り返すので雑学が大量に蓄積されます。要は「個の中の多様性」が高くなる現象が発生します。この知識量の状態で脳が過活動になればアイデアが泉のように湧いてくるはずです。

 

6.当事者本人のケース

 自分は新規事業の研究開発をしていまして、実際のケースを下記にまとめます。

・好奇心旺盛

 気になる事はとことん調べます、特にサイエンス分野は全て興味の対象。

 博識になった結果、同僚にWikipediaの代わりに使われます。

・飽きっぽい

 ある程度知識を習得したら飽きてしまいます。なので複数分野を広く深く学びます。

 能力値をレーダーチャートにしたら平均的ではなく、トゲトゲの様なイメージ。

・すぐやる

 気になると業務計画関係なしに(内緒で)すぐ実験や試作品を作成します。

 新規事業における「Rapid prototyping」が実現します。

 上司が決めたKPIよりも内緒でやった実験の方が特許化件数が多いです。

・アイデア発散

 新規事業の仕事なのでアイデア出しの仕事もあります。

 雑談しながらアイデアが泉のように湧いてきます。

 ADHDの脳の処理イメージは知識の「タブ」がたくさん開いているブラウザです、

 知識同士が勝手に繋がって0→1の発想がよく出ます。

・ディスカッション

 空気が読めない故に「心理的安全性」が無条件に担保されていて、

 意見を活発に発します、これで全員のハードルが下がるので

 他の人の発言量も増加します。

 

 自分の場合は、仲間に恵まれているので苦手な部分はお願いしています。ここは幸運だったかも知れません。以上の結果、社内の新規事業コンペで複数回優勝という経験をさせて頂きました。

 

マイノリティな部分を「弱点」と捉えず「特性」と捉え上手に付き合って普通の人に出来ない偉業を成し遂げる同胞が沢山生まれることを楽しみにしています。